自動更新によってコンピューターを自動的に再起動させない
基本情報
- 設定項目名
- 自動更新によってコンピューターを自動的に再起動させない
- カテゴリ
- システム
- 対応プラットフォーム
- Windows 2000, XP, Vista, 7, Server 2003 (R2), Server 2008, Server 2008 R2
- 搭載バージョン
- Win高速化 version 1.1
- 設定不可となる条件
- Windows Vista, 7, Server 2008, Server 2008 R2 で Windows Update サービスが実行されていない
- Windows XP, Server 2003 (R2) で Automatic Updates サービスが実行されていない
※ このページは Windows 高速化ツール Win高速化 に搭載されている設定項目の解説文になります。この設定項目を利用するには Win高速化 のインストールが必要となります。
概要
Windows の自動更新によってコンピューターが自動的に再起動されないようにします。自動更新後の強制的な再起動によって引き起こされる、実行中の処理の強制終了や作業中のデータ消失といったトラブルを防ぐことができます。
詳細
Windows の自動更新ではコンピューターを常に最新かつ安全な状態に保つために自動的に更新プログラムが適用されます。更新プログラムのダウンロードおよびインストールが自動的に行われることで、日々新たに発生するセキュリティ上の脅威からコンピューターを保護するのに役立ちます。
自動更新がデフォルトの設定の場合、更新プログラムが自動的にダウンロードされ、スケジュールされた時刻に自動的にインストールされます。更新プログラムのインストールを完了するためにコンピューターの再起動が必要な場合は、コンピューターの再起動を要求するダイアログが表示されます。併せて再起動までのカウントダウンが始まり、デフォルトで 15 分 (環境によっては 5 分) が経過すると自動的にコンピューターが再起動されます。
再起動を要求するダイアログは強制的にコンピューターの再起動を行うため、実行中のアプリケーションなどによって再起動がブロックされることはありません。そのため更新プログラムが確実に適用される一方で、次のような場合はユーザーの確認が求められることなく一方的にコンピューターが再起動されることになります。
- しばらくの間コンピューターから離れていたらカウントダウンが終わり勝手にコンピューターが再起動されていた
- ダイアログが最前面に表示されるため、文字入力中などでたまたま [N] キーを押してしまうと [今すぐ再起動] される
再起動を要求するダイアログによって意図しない再起動が行われることで、結果として次のようなトラブルにつながるおそれがあります。
- 実行中の処理の強制終了
- 時間のかかる処理 (デフラグ、バックアップ、ファイル移動、ダウンロード、テレビ番組の録画、DVD 書き込みなど) を放置していたら途中で強制終了される
- 作業中のデータ消失
- 編集中のドキュメントやブラウザー上で作成中の文章などが保存されないまま破棄される
この設定を有効にすると Windows の自動更新によってコンピューターが自動的に再起動されないようになります。具体的には更新プログラムのインストールを完了するためにコンピューターの再起動が必要である旨が通知され、ユーザーが手動で再起動を選択するようになります。これにより自動更新後の強制的な再起動によって引き起こされる、実行中の処理の強制終了や作業中のデータ消失といったトラブルの防止につながります。
※ この設定はログオンユーザーがいる場合のみ有効です。Windows にログオンしていない場合は、この設定が有効であっても自動更新後に自動的にコンピューターが再起動されます。なお自動更新後の自動的な再起動は、自動更新がデフォルトの設定 [更新プログラムを自動的にインストールする] (Windows XP では [自動]) の場合のみ行われます。自動更新が無効な場合や更新プログラムのダウンロード/インストール前に通知する設定の場合は、自動更新後に自動的にコンピューターが再起動されることはありません。
※ Microsoft は自動更新によって自動的に更新プログラムが適用される環境を強く推奨しています。自動更新の設定やこの設定項目を変更することで、自動更新後に自動的にコンピューターが再起動されないようにした場合は、自動更新後に手動で再起動を行い更新プログラムを確実に適用するようにしてください。
スクリーンショット
参考までに、自動更新時の再起動を要求するダイアログは設定変更前と後では次のように表示されます。
Windows 7
設定変更前
Windows の自動更新後に、更新プログラムのインストールを完了するためにコンピューターの再起動を要求するダイアログが表示されます。併せて再起動までのカウントダウンが行われます。
コンピューターの再起動後に、更新プログラムのインストールを完了するために再起動された旨が通知されます。
設定変更後
Windows の自動更新後に、更新プログラムのインストールを完了するためにコンピューターの再起動が必要である旨が通知されます。
通知メッセージ (またはアイコン) をクリックするとコンピューターを [今すぐ再起動] するか [後で再起動] するかを選択するダイアログが表示されます。再起動までのカウントダウンは行われません。
Windows XP
設定変更前
Windows の自動更新後に、更新プログラムのインストールを完了するためにコンピューターの再起動を要求するダイアログが表示されます。併せて再起動までのカウントダウンが行われます。
コンピューターの再起動後に、更新プログラムのインストールを完了するために再起動された旨が通知されます。
設定変更後
Windows の自動更新後に、更新プログラムのインストールを完了するためにコンピューターの再起動が必要である旨が通知されます。
通知メッセージ (またはアイコン) をクリックするとコンピューターを [今すぐ再起動] するか [後で再起動] するかを選択するダイアログが表示されます。再起動までのカウントダウンは行われません。
グループポリシーによる設定
[コンピューターの構成] – [管理用テンプレート] – [Windows コンポーネント] – [Windows Update] にある次のグループポリシーを構成すると、この設定項目と同等の効果が得られます。
- Windows 7
- スケジュールされた自動更新のインストールで、ログオンしているユーザーがいる場合には自動的に再起動しない
- Windows Vista
- スケジュールされた自動更新のインストールで、システムを自動的に再起動しない
- Windows XP
- ログオンしているユーザーがいる場合はスケジュールされた自動更新のインストールに対してシステムを自動的に再起動しない
※ グループポリシーエディターを起動するには [ファイル名を指定して実行] から “gpedit.msc” を実行します。なお家庭向け Windows (XP Home Edition, Vista Home Basic, Vista Home Premium, 7 Home Premium) にはグループポリシーエディターは搭載されていません。