第1章 はじめに

目次

TortoiseSVN とは?
TortoiseSVN の歴史
TortoiseSVN の特徴
TortoiseSVN のインストール
必要なシステム
インストール
言語パック
スペルチェッカ

バージョン管理は情報の変化に対応する技術です。これは (小さな変更を加えては、次の日にそれをチェックしたり取り消したりといった) プログラマにとって長い間重要なツールであり続けました。同時に働いている (もっといえば全く同じファイルを同時に変更を加える) プログラマチームを想像してみてください。こんな潜在的な混沌を管理する良いシステムがなぜ必要なのかお判りになると思います。

TortoiseSVN とは?

TortoiseSVN は、Subversion バージョン管理システム用のフリーでオープンソースなクライアントで、ファイルやディレクトリを時系列で管理します。ファイルはリポジトリという中心的な場所に格納されます。リポジトリは通常のファイルサーバとよく似ていますが、ファイルやディレクトリに加えた変更をすべて記録しています。これにより、ファイルを古いバージョンに戻したり、いつ、誰が、どのようにデータに変更を加えたかを履歴から確認できます。そのため、Subversion や一般的なバージョン管理システムを一種の タイムマシン と考える人たちもたくさんいます。

いくつかのバージョン管理システムは、ソフトウェア構成管理 (SCM) システムでもあります。こういったシステムはソースコードのツリーを管理するために特別にあつらえられており、ソフトウェア開発に特化したたくさんの機能を持っています。- プログラム言語をネイティブに理解したり、ソフトウェアを構築するのに必要なツールが付属していたりといった具合です。しかし、Subversion はそういったシステムではありません。いずれの (ソースコードを含む) ファイルの集合を管理する汎用システムです。