tla init-tree — 新しいプロジェクトツリーの初期化
このコマンドは引数で指定した VERSION のためのパッチロ グの領域を作ります。呼び出された直後にはこの領域にパッチログ はありません。同時にこの VERSION が import や commit 処理で のデフォルトのアーカイブバージョンになります。
このコマンドを実行すると、{arch}という管理領域が作成さ れます。VERSION のためのパッチログ領域もここに作られます。パッ チログ領域が存在しないバージョンにはそのバージョンのパッチロ グを追加できません。
このコマンドはこれからバージョン管理しようとするディレ クトリを arch の管理下に置くものです。{arch}ディレクトリが作 成される以外既存のファイルに対しては一切変更されません。CVS の場合、リポジトリに対する初期インポート後、リポジトリからの チェックアウト処理によって初めて作業コピーができますが、GNU arch では管理したいファイルのあるディレクトリをそのままプロ ジェクトツリーに変化させることができます。
あるディレクトリをバージョン管理するための最初のステッ プの一つです。tla archive-setup 、tla init-tree、tla make-log、tla import が、典型的な GNU arch での初期ワークフ ローです。
hello.cというただ一つのファイルからなるディレクトリを プロジェクトツリーに変えます。既存のファイル—この場合 はhello.c—には一切手を触れずに、{arch}という名前の管理 用ディレクトリが作成されます。hello--proj--1.0 というバージョ ンはあらかじめアーカイブに存在している必要はありませんが、 import前までには作成しておく必要があります。バージョンの作成 についてはtla archive-setupコマンドを参照してください。
$ ls hello.c $ tla init-tree hello--proj--1.0 $ ls hello.c {arch} $