既存プロジェクトの移行

この節では既に存在している比較的規模の大きなソースコードを新 たに GNU arch で管理し始める方法について検討する。GNU arch の実践 的な利用においては ID タグづけの方法として explicit または tagline のどちらかを選択するのが現実的だが、この場合インベントリの問題が顕 著に現れてくるため、そのままの形ではうまくインポートできないことが 多い。この節ではインポートまでの手順について説明する。前節の内容を 基本として理解できていれば一見奇妙に見えるエラーの内容も整理して理 解することができるはずだ。初期インポートさえ済んでしまえば、あとは 普通のアーカイブバージョンとなんら変わることはなくなる。第 3 章で 説明した操作や、5章で説明するすべての操作が可能となる。

なお既存プロジェクトがすでに他のバージョン管理システムで管理 されており、最新のソースだけではなくそのプロジェクトの履歴も含めて 移行するケースについてはここでは扱わない。移行元が CVS の場合につ いてはサードパーティー製のツールがある。詳しくは補遺を見てほしい。

explicit による方法

tagline による方法