Windows Tips - 快適化 - Microsoft Excel

基本編
設定編
入力編
  1. セルの中に斜めの羅線を引くには?
  2. 住所録などで「ち」と入力すると、勝手に「千葉県船橋市」と変換候補が表示されてしまいす。これを表示しないようにするには?
  3. 「月」と入力してフィルハンドルをドラッグすると「火、水、木・・・」と入力されるのに、「A」と入力しても「B、C、D・・・」とならないのはどうして?連続する英字を入力するには?
  4. 小さい文字を読むと疲れるので、フォントサイズをひとつひとつ変更しているけど、面倒です。最初からセルに大きい文字を入力するには?
  5. 分数の「1/4」を入力すると、自動的に日付に変換され「1月4日」となってしまいます。分数を入力するには?
  6. 羅線のあるセルの文字を切り取り、貼り付けると羅線まで付いてしまう。羅線抜きの文字だけを移動したい。
  7. 商品名など、いつも決まっている項目を記号のようなもので簡単に入力できますか?
  8. 「1」と入力してフィルハンドルをドラッグしても「2、3、4・・・」と増えていきません。数字だけ連続させるには?
  9. 「1」と入力するだけで、セルに「1回目」と表示させるようにできますか?
  10. スケジュール表を作るときなど、同じブックの複数のワークシートに共通の項目を入力したいことがあります。やはり、ワークシートごとにコピーしていかなければいけないのでしょうか?流用できませんか?
  11. 同じ数字を何度も繰り返して入力するのが面倒です。定価が決まっている商品の名前を入力すると、指定したセルに商品に対応した定価が自動的に表示されるようにはできませんか?
  12. 住所録のデータから、たとえば「女性が何人」「平均年齢が何歳」といった集計をしたい。オートフィルタで抽出した時にステータスバーに表示されるような方法ではなく、きちんとセルの中にデータとして残るように出来ないでしょうか?
セルの中に斜めの羅線を引くには?

斜め羅線の設定は、ツールバーの「羅線」ボタンでは出来ません。

  1. 羅線を設定したいセルをクリックする
  2. メニューから「書式」→「セル」を選択

    ※ 頻繁に行う場合は、セルを右クリック→「セルの書式設定」がオススメです。

  3. 「羅線」タブの斜め羅線のボタンをクリックする
住所録などで「ち」と入力すると、勝手に「千葉県船橋市」と変換候補が表示されてしまいす。これを表示しないようにするには?

セルに先頭の何文字かを入力した時、入力した文字と同じ文字がその列に既に入力されている場合は、残りの文字が自動的に表示されます。これは「オートコンプリート」と呼ばれる機能で、Internet Explorer のアドレスバーなどにも使われています。

  1. メニューから「ツール」→「オプション」を選択
  2. 「編集」タブの「オートコンプリートを使用する」のチェックを外し、「OK」をクリック

※ オートコンプリート:過去に入力した単語を覚えていて最初の数文字を入力しただけで単語全部を表示する補完機能

「月」と入力してフィルハンドルをドラッグすると「火、水、木・・・」と入力されるのに、「A」と入力しても「B、C、D・・・」とならないのはどうして?連続する英字を入力するには?

曜日や干支などはあらかじめExcelの「ユーザー設定リスト」に登録されているため、フィルハンドルをドラッグするだけで連続した曜日や干支を自動的に入力できます。しかし、アルファベットはこのリストに登録されていないため、自動入力されません。そこで、アルファベットのリストを追加して自動入力できるようにしましょう。

●準備

  1. あらかじめ26個のセルに「A」~「Z」のアルファベットを入力しておく
  2. 「A」~「Z」が入力された26個のセルを範囲選択する
  3. メニューから「ツール」→「オプション」を選択
  4. 「ユーザー設定」タブの「インポート」をクリック
  5. 「リストの項目」欄にアルファベットが追加されたら、「OK」をクリックして登録完了

※ 他にも、「リストの項目」欄に「a,b,c,・・・,z」と半角カンマで区切って入力、「a」「b」「c」・・・「z」と一文字ずつ改行しながら入力などの方法もあります。また、「ユーザー設定リスト」には、「文字」や「文字と数字を組み合わせたデータ」を連続データとする事ができます。

  1. セルに「A」と入力してフィルハンドルをドラッグする
  2. 適当な位置でマウスのボタンを離せば、「B」から「Z」までが自動的に入力される。

※ フィルハンドル:選択されているセルの右下隅にある小さな黒い四角(■)のこと。ここにマウスを重ね、ポインタの形を「+」にしてから、ドラッグすると連続データを自動的に入力できる。

小さい文字を読むと疲れるので、フォントサイズをひとつひとつ変更しているけど、面倒です。最初からセルに大きい文字を入力するには?

共通のフォントサイズを設定します。

  • メニューから「ツール」→「オプション」を選択
  • 「全般」タブの「標準フォント」欄の右にある「サイズ」欄の▼をクリックして、一覧から選択する
  • 「OK」をクリック
分数の「1/4」を入力すると、自動的に日付に変換され「1月4日」となってしまいます。分数を入力するには?

入力する分数の前に「0 」(0と半角スペース)を付けて入力すると、分数と認識されます。ですが、この方法だと「0 2/4」のような分数は「1/2」と約分されてしまい、「0 9/2」のような仮分数は「4 1/2」と帯分数に変換されてしまいます。

約分や帯分数への変換をして欲しくない場合は、「セルの書式設定」で表示形式を「文字列」にすれば、入力した文字がそのまま表示されます。ただし、この方法だと、数値も文字データとして扱われるため、計算式などに使う事はできません。

羅線のあるセルの文字を切り取り、貼り付けると羅線まで付いてしまう。羅線抜きの文字だけを移動したい。

単純なカット&ペーストでは、羅線や文字の飾りまで移動してしまい不都合な場合があります。

  1. セルを右クリック→「コピー」を選択

    ※ 「切り取り」を選択してしまうと、[3]の「形式を選択して貼り付け」ができません。

  2. 貼り付けを行いたいセルをクリック
  3. メニューから「編集」→「形式を選択して貼り付け」を選択

    ※ 頻繁に行う場合は、セルを右クリック→「形式を選択して貼り付け」がオススメです。

  4. 「値」、または「羅線を除くすべて」をチェック→「OK」をクリック
  5. コピー元をクリック→メニュから「編集」→「クリア」→「すべて」を選択

「形式を選択して貼り付け」では、他にも「コメント」や「書式」だけを貼り付ける事ができます。また、「クリア」では、「数式と値」や「書式」だけの削除なども可能です。

商品名など、いつも決まっている項目を記号のようなもので簡単に入力できますか?

もし、一度作成すればよいだけの表なら、Excelの「リストから選択」機能が便利です。これは、過去に同じ列に入力されたデータの一覧を表示し、選択入力できる機能です。ただし、列の途中に空白があると、選択したセルから空白までの間に入力されたデータしか、一覧表示されませんので注意しましょう。

  1. データを入力するセルを右クリック→「リストから選択」を選択
  2. 表示された一覧から入力したいデータをクリック

    ※ 数値データしか入力されていない列では、一覧は表示されません。

※ 今回の表だけでなく、メールや報告書などで、頻繁に入力する機会がある言葉は、IMEの単語登録機能を利用するといいでしょう。

※ IMEの単語登録機能:ATOKやMS-IMEなど日本語入力システムでよく使う単語を辞書に登録できる機能。例えば、「まいじゅうしょ」と入力すると、「千葉県千葉市稲毛区・・・」などと自分の家の住所に変換させる事ができます。

「1」と入力してフィルハンドルをドラッグしても「2、3、4・・・」と増えていきません。数字だけ連続させるには?

連続する数値データをまとめて入力したい場合は、複数のセルを範囲指定してからフィルハンドルをドラッグします。

  1. 列方向(行方向)に「1」、「2」と入力する
  2. 「1」、「2」と入力した2つのセルを範囲指定する
  3. フィルハンドルを列方向(行方向)にドラッグする

    ※ 「1」、「3」と入力した場合は、「5、7、9・・・」と2ずつ増えていきます。最初の2つの値の差を、状況によって変えましょう。

「1」と入力するだけで、セルに「1回目」と表示させるようにできますか?

できます。「セルの書式設定」で「ユーザー定義」に登録しましょう。

  1. 書式を設定するセルをクリック
  2. メニューから「書式」→「セル」を選択して、「セルの書式設定」ダイアログボックスを開く

    ※ 頻繁に行う場合は、セルを右クリック→「セルの書式設定」がオススメです。

  3. 「表示形式」タブ→「分類」欄から「ユーザー定義」を選択
  4. 「種類」欄から「G/標準」を選択し、その後に続けて「回目」と入力
  5. 「OK」をクリック
  6. 書式を設定したセルに「1」と入力すると、「1回目」と表示される

    ※ セルの値は「1」のままなので、計算式などに利用できます。

※ 「G/標準」の後に続けて好きな文字を入力すれば、文字列と数値を組み合わせたデータをカンタンに作れます。

スケジュール表を作るときなど、同じブックの複数のワークシートに共通の項目を入力したいことがあります。やはり、ワークシートごとにコピーしていかなければいけないのでしょうか?流用できませんか?

複数のワークシートを選択してから項目を入力していけば、他のワークシートの同じ列、同じ行に項目が入力されます。これを、串刺し入力といいます。

  1. 項目を入力する前に[Ctrl]キーを押しながら項目を共有したいワークシートのタブをクリックして選択しておく

    ※ 選択されたワークシートのタブは白色に変わります。[Shift]キーを押しながら離れたワークシートのタブをクリックすれば、その間にあるワークシートをすべて選択できます。

  2. 項目を入力する

    ※ 同じデータが他のワークシートにも転記されます。

  3. 再び[Ctrl]キーを押しながら選択済みのワークシートのタブをクリックして、複数選択を解除する

※ ワークシート:データの入力や編集を行う表部分のこと。Excelでは1つのファイル(ブック)に何枚ものワークシートが作れる。

同じ数字を何度も繰り返して入力するのが面倒です。定価が決まっている商品の名前を入力すると、指定したセルに商品に対応した定価が自動的に表示されるようにはできませんか?

このような場合は「VLOOKUP関数」という検索関数を使うと便利です。

●VLOOKUP関数の概要

指定しておいた範囲から特定のデータを検索し、範囲の左端から指定した列だけ右にあるデータを取り出して表示する関数。

この関数を使えば、商品名と定価が入力された範囲から商品名を探し出し、その商品の定価を自動的に表示させることができます。

●VLOOKUP関数を使用する場合の注意点

指定した範囲に同じ商品名があると、上の列のほうにある定価が優先的に表示される。また、該当する商品名がない場合は、検索した値が見つからなかった(Not Available)として、「#N/A」というエラーが表示される。

  1. 商品名とと定価の表を作成する
  2. 自動的に定価を表示させた意表の列にまず1つの商品名を入力する
  3. 定価を表示させたいセル(商品名の右隣)を選択して「挿入」メニューから関数を選択する
  4. 「関数の分類」欄から「検索/行列」を選択し、「関数名」欄から「VLOOKUP」を選択して「OK」をクリック
  5. 「検索値」に商品名を入力する一番上のセルを指定する

    例:E3

  6. 「範囲」に最初に作った表のデータ範囲を指定する(左上と右下のセル番号を「:」で区切る)

    セル番号には「$」をつけて絶対参照にしておく

    例:$B$3:$C$6

  7. 「列番号」に最初の表の何列目を参照するか入力する

    例:2

  8. 「検索の型」に「FALSE」と入力して「OK」をクリック
  9. 自動的に商品名の右隣に定価が表示される
  10. 商品名の列に入力したい商品名を従事入力し、最後に関数を設定したセルのフィルハンドルをドラッグすれば、一気に値段が入力される

※ 商品名を入力する前に、あらかじめ関数を設定したセルのフィルハンドルをドラッグし、各セルに「#N/A」と表示させておくと、左側の列に商品名を入力した時点で、自動的に該当する値段を表示させることができる。

※ VLOOKUP関数:範囲の左端の列の値を参照して、その位置から指定された列だけ右にある値を表示させる関数

※ 絶対参照:関数の計算式でセルの位置を伝える場合、その関数が別のセルに移動してもいつも同じセルを指定するためにセル番号の前に「$」をつけて表すこと。

住所録のデータから、たとえば「女性が何人」「平均年齢が何歳」といった集計をしたい。オートフィルタで抽出した時にステータスバーに表示されるような方法ではなく、きちんとセルの中にデータとして残るように出来ないでしょうか?

住所録のデータは簡易データベースのひとつといえる。Excelにはデータベースに入力されているデータを分析するためのデータベース関数が12種類用意されているので、これらを上手く使えば様々な集計を行う事が可能です。ココではDAVERAGE関数を使って住所録に登録された女性の平均年齢を求めてみましょう。

DAVERAGE関数とは、指定したデータベース(リスト)から特定の条件に当てはまるデータの平均を求める関数の事。統計関数のAVERAGEとの違いは検索条件を設定できる点です。DAVERAGE関数を元とするデータベース関数の引数は「Database」「フィールド」「Criteria」の三つに決まっていて、「Database」欄には項目名を含めたデータベース部分を、「フィールド」欄には集計を行う列の項目名のセルを指定するようになっています。また、「Criteria」欄には検索条件が入力されたセルを項目名も含めて指定するので、データベース関数を使用する場合は、住所録の項目とは別に、検索条件を入力するセルをワークシート上にあらかじめ作成しておく事も必要です。この時、検索条件を入力するセルの範囲とデータベースの範囲の間には1行以上の空白を入れます。

データベース関数では、検索条件のデータを変更すればまた値が集計結果を求める事が出来ますので、工夫次第で色々な集計が行えます。

  1. 「性別」項目の下に「女」と入力し、平均年齢を表示させたいセルを選択して「関数貼り付け」をクリック
  2. 「関数の分類」欄から「データベース」を選択して、「関数名」欄からDAVERAGEを選択して「OK」をクリック
  3. 「Database」「フィールド」「Criteria」の各欄でセル範囲を指定して「OK」をクリック
  4. 「B2」のセルのデータを「男」に変更すると、男性の平均年齢を求める事も出来ます。