tla make-archive — 新しいアーカイブディレクトリの作成
NAME はアーカイブのグローバルな名前です。それは完全な emailアドレスの形で始まり、その後にオプションとして "--"と、 文字、数字、'.'、'-'の任意の並びを続けることができます。-- mirrorオプションをつけると、新しいアーカイブを MASTERのミラー として登録します。ミラーに対しては通常のコミットは失敗します が、'tla archive-mirror'コマンドを使ってMASTERの内容をミラー に同期することができます。
二つの特別な利用方法があります以下のコマンド
tla make-archive --mirror MASTER LOCATION
は、以下と同じ意味になります:
tla make-archive --mirror MASTER MASTER-MIRROR LOCATION
そのため、"tla archive-mirror MASTER"は MASTERからの内 容を新たに作ったミラーに反映することになります。
さらに以下のコマンド:
tla make-archive --mirror-from MASTER-SOURCE LOCATION
は、以下と同じ意味になります:
tla make-archive --mirror MASTER-SOURCE MASTER LOCATION
そのため、"tla archive-mirror MASTER"は MASTER-SOURCE からの変更を新たに作ったミラーに反映することになります。
make-archive と似たコマンドに register-archive があ ります。これは既存のアーカイブロケーションとアーカイブ名を結 び付けるだけのコマンドです。make-archive はアーカイブ領域を 初期化すると同時に登録もします。そのため make-archive したアー カイブはあらためて register-archive する必要はありません。
アーカイブはローカルファイルシステムのどの場所にも作成 することができますが、今後複数のアーカイブを作るかも知れない ことを見越してアーカイブ専用の空のサブディレクトリを作り、そ こに作成することが推奨されています。またこのサブディレクトリ 名称は{archives}のような名前が良いとされていますが、通常の文 字のみを含むような名前でももちろん全くかまいません。
このコマンドはアーカイブの入れ物を作るだけで、まだ何も 含まれていません。具体的なバージョン管理を始める場合には、 tla archive-setup などのコマンドを使って、このアーカイブ中に バージョンを作成する必要があります。こうしてできたアーカイブ バージョンが開発ラインの入れ物になります。通常make-archiveコ マンドはそれほど頻繁には利用しません。archive-setupコマンド のほうは新しい管理対象の開発ラインをアーカイブに追加するたび に呼び出されます。
-m, --mirror MASTER create mirror of specified archive -M, --mirror-from MASTER-SOURCE create pull-based mirror of specified archive -l, --listing Keep .listing files up-to-date in this archive. -s, --signed GPG sign the contents of this archive.
すでに octopus@bluegate.org--2004 というアーカイブがあり、 それとは別の用途、たとえばプライベートなアーカイブを作ること にしましょう。
$ pwd /home/foo $ ls Maildir cset proj {archives} $ tla archives octopus@bluegate.org--2004 /home/foo/{archives}/octopus@bluegate.org--2004 $ ls /home/foo/\{archives\}/ octopus@bluegate.org--2004 $ tla make-archive octopus@bluegate.org--2004-private /home/foo/\{archives\}/octopus@bluegate.org--2004-private $ tla archives octopus@bluegate.org--2004 /home/foo/{archives}/octopus@bluegate.org--2004 octopus@bluegate.org--2004-private /home/foo/{archives}/octopus@bluegate.org--2004-private
この例ではいずれのアーカイブも、アーカイブ名と実際の アーカイブ位置のディレクトリの名前が等しくなっています。 GNU arch ではこのように必ず二つの名称を一致させなくてはな らないという決まりはありませんが、名前に関する混乱をできる だけ避けるために特に理由がなければ名前を同じにしておくと良 いでしょう。